2009年総括(お土産キーホルダー今後の展望)
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本年もいよいよ残すところわずかとなりました。私自身、引越し有り、職場での配置換え有りと変化の激しい年となりましたが、お土産キーホルダーにとってどのような年であったのか、改めて振り返ってみたいと思います。 1 ご当地キャラクターのさらなる躍進2007年から始まった当サイトですが、3年経った現在、その勢いは止まることを知らず、当初はキティちゃんとカトちゃんだけであったところ、2番煎じ的な追従物が増殖し今では20種以上が確認されています。しかしながら、お土産KHの減少とご当地キャラの増加の因果関係は実際のところ不明なものであり、お土産KH減少の原因をご当地キャラに帰すのは少々早急なものです(おそらく結果的にご当地キャラに追いやられているように見えているだけなのです)。 そこで、何ゆえご当地キャラがここまでお土産業界を席捲するに至ったのか、ご当地キャラ筆頭のキティで考えてみると、 @”キティ”という一貫性したテーマが存在し、大きさやデザインにも統一性がある。(収集心の刺激) Aほぼ日本全国どこの土産屋でも売っている。(安定した供給源の確保) B老若男女幅広い世代に支持されている。とりわけ、若い女性に人気がある。(企業の投資加速) C携帯電話やバッグに付けても恥ずかしくなく、むしろアクセサリーとしてのポイントが高い。(実用性の付与) @〜Cの要因が正の連鎖を生み出し、さらに売り場拡充の理想的な販売状況をつくりだしているように思えます。ただし、これは主観ですが、現代のご当地キャラクターブームは、土産物としてよりむしろコレクション性の高いアクセサリーとしての要素が高いのではないかと思います。その気になれば、池袋や東京タワーの専門店に行けば旅行に行かずとも全国の相当数を集められるわけですから、土産としての意義は限りなく薄く感じられるのです。 2 お土産キーホルダーの課題 |
3 お土産キーホルダー今後の展望 そんなお土産KHが一昔前お土産業界で王者であった理由とは、一言でいうなれば”ステータス”であったのではないかと思うのです。総中流時代と言われた高度成長期時代でも、家族旅行に行くということは人生の一大イベントであり、一種のステータスであり得たのです。ですから、これ見よがしにランドセルにじゃらじゃらとお土産KHをぶら下げ、「今までこんなところに旅行行ったんだぜ、すげえだろ」的な自慢をしていたのではないのでしょうか。旅行に行った証拠を示すのに、子供の小遣いでも買えたのが、ペナントであり、キーホルダーだったのです。 それが、バブル経済を経て、海外旅行でさえ日本国民には身近なものとなり、旅行はすでにステータスというカテゴリーからは一端外れたかのようです。 また、インターネットや携帯電話の普及も大いに影響していると思われます。携帯電話があれば、誰もがいつでも気軽に写真をとることができますし、気になる観光地があればパソコンから関連サイトにアクセスできる時代です。わざわざ荷物になるような土産という形で旅の思い出を残す必然性はなくなるのです。情報化社会の発展とお土産KHの衰退がリンクするのは決して偶然ではないのでしょう。 しかしながら、実はここにきて一つの光明があるのです。 現在の日本経済はまさに瀕死の状態であり、おそらく民主党によるテコ入れも功を奏しないでしょう。 米国のリーマンショックに端を発する世界的な不況は、すでに消費型資本主義の限界を露呈しているのです。 日本がこの先、共産主義になる可能性は絶無ですが、社会主義寄りの体制に推移していくのでないかと思われます。 国民総下流時代とも呼べる時代が到来し、平均的な年収も三百万円まで落ち込みます。 当然一般家庭において旅行などのレジャー費は減少し、それ故1回1回の旅行の価値が高まるはずです。 そうなれば、年に1回の家族旅行や修学旅行などの節目の行事では旅行に行った証を残しておきたいと思うのが人情というもの。 価格の手ごろなペナントやキーホルダーが再び脚光を浴びる、そんな未来のシナリオもありえるのではないかと思います。 4 総括 景気の先行きも見えず、まだまだお土産KHにとって受難の時代は続きます。せめて再び日の目を見るときまで、絶滅しないよう普及に努めていく所存です。 まもなく除夜の鐘がなります。お土産キーホルダーファンの皆様にあってもよい年となられますようここに祈念して。 平成21年12月31日 |
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