自転車でめぐる東海道キーホルダー探しの旅

<第1日目 平成24年9月20日(木)

6:50 雲ひとつない青空とはこのこと、一応家族に見送られ(ほぼ呆れ気味)自宅を出発!本来東海道といえば東京の日本橋から出発するのが正道なのだが、時間的な制約と気分の問題から、自宅より程近い246号線を経由して平塚から国道1号線に入るルートを選択。折りたたみ自転車(近所のホームセンターで購入した、売価1万円)のタイヤがうなりをあげて246を南下する。まだ気持ちも高揚した状態で体も元気なので速度も上がる、いまのところ平均時速19キロ。しばらくは見慣れた風景が続く。

8:35 順調に国道1号線に合流し、ここからは全く未知の領域。街道沿いには松並木が見え始め道中気分を盛り上げてくれる。

9時過ぎにはコンビニの駐車場に入り、今旅初の休憩。自宅で用意してきたスポーツドリンク1.5リットルだが、この暑さではあっという間になくなりそうだ。100メートルほど進んだところで、京都の落柿舎、滋賀の無名庵とともに日本三大俳諧道場の一つと言われている鴨立庵に立ち寄り、改めて東海道を旅しているのだと実感する。

酒匂川を過ぎるころには早速腰と尻が痛くなってきた。こんなところで痛くなって大丈夫かとたいそう不安になる。

10:30 小田原到着。尻も痛くなってきたし、KHチェックを兼ねてここで大休止。

天守閣までは登らず、園内の売店を見るとラインナップは少ないながらも、昔ながらの城型KHが健在で、新種の扇形KHも発見し購入。KHも数多くなるとかなりの重量となるので、購入は1箇所1個と決めてある。白くまアイスを食べてベンチに寝転がる。腰が伸びて超気持ちいい〜、しばしうたたね。

11:15 尻と腰の痛みも治まったのでぼちぼち出発。これからはこの旅最大の難所と思料される箱根の峠越えが控える。箱根は車でしか上ったことがないので、いまいちその苦しさが想像できない。まあ、2時間もあれば上れるだろうとたかをくくっていたのが、後にその甘さを思い知らされる。まだ遠くに箱根の山々がそびえ、続く松並木に映える古風然とした建物群、街道気分は最高潮!

11:45 箱根湯本駅前に到着し、土産屋チェックするも一番お目当ての田中屋は閉まっている。他の店も覗いてみたがめぼしい店は見当たらなかった。まさか箱根まで全滅?一抹の不安を抱えながら、いよいよ峠越えに挑む。駅前の土産屋通りを過ぎるとすでに登坂は始まっている。

12:00 峠越えスタート!ここまでの走行距離56キロ。最高地点まで一体どれだけの距離があるのか・・・。上り始めて1キロほどで自転車から降りる。これからどのくらいの距離上るか分からないし、坂も予想以上にきつい。

自転車を押していると、横をびゅんびゅんと車が通過する。歩行者用の路側帯も狭くてかなり危険だ。こまめに休憩と水分補給しながら着実に距離を稼ぐが、1時間を過ぎても全く上りが終わる気配はない。やばいっ、とうとう手持ちの水がなくなった。どこかで水を調達しなければ!ただし、便所の水はちょっと遠慮したい。

 

ちょうど大平台の温泉街に出たので、たまりかねてペットボトルのサイダーを飲んでしまった。なるべく糖分の高い清涼飲料水は飲まないようにしていたのだが、もともと炭酸好きということもあって我慢できなくなってしまった。う、旨い。全身に炭酸の刺激がいきわたる。それからすぐに神社のお手水を発見、何とか水分を確保し一安心。しかし、この坂いつまで続くやら・・・。長い長い坂道、2時間を越えてすでに登坂も10キロ近く。当初の自分の見立てがいかに甘かったことか。時折通り過ぎる定期バスや観光バスがうらめしく、いっそ自転車を折りたたんで乗ってしまおうかとも考えた。私の中で箱根峠に関する知識といえば、最高地点には看板が出てくるということだけで、早く出て来いと強く念じるものの、いまだその気配はない。途中で見つけたハイキングのコース案内図、それからバスの路線図から、芦ノ湖までバス停10個分くらいだと分かった。う〜ん、具体的な数字は分かりないが3分の2くらいは過ぎたのかな?そうこうしているうちに3時間も過ぎた。

15:15 登坂の走行距離は14キロほど、進むスピードも大分落ちてきた。もう500メートルごとくらいに一休みしている状態。すると、突然標識らしきものが遠めで見えてきた。ま、まさか!?まだ字は読めない、早足で近づいていくとやっぱりキターッツ!国道1号最高地点の文字、その高さ874m!ということはここからは下りのはずだ。

15:20 というわけで、最高地点からあっという間に芦ノ湖に到着。 

KHチェックすると、少ないながらも危惧していた全滅は避けられた模様。できたてあつあつの温泉饅頭を頬張ると、今までの疲労がいくらか和らいだ気がした。こういうときの糖分というのは、疲労回復に相当効果があるのだろう。

15分ほど休憩して出発したものの、あれ?また上り坂?しかも結構長い!どうなってんだ!

16:00 怒りすら覚えて道の駅・箱根峠で再度休憩。ここからすぐに下り坂に入るという情報を得て、本日目標の沼津までは到達可能と判断、スマートフォンでホテルを予約。写真右下自転車(青色折りたたみ式)が筆者のもの。

16:20 道の駅発。人生と同じである。這い上がるのに多大な努力と犠牲を要するのに、堕ちるのはあっという間。結果から言うと3時間以上かけて上ってきた距離を20分で下り、静岡県三島市入り。惰性のみで最高時速58キロ。一度軽自動車を追い抜いた。ノーヘルなのでパンクなどでバランスを崩し転倒したら死の危険とも隣り合わせ、ある意味最も生死のかかったスリリングな瞬間だったのだろう。

17:00 三島を抜け、沼津入り。湧き水が飲めるという柿田川湧水群に立ち寄る。ただどこでのめるか分からない。公園内をぶらつく元気もないのですぐに散策打ち切り。

17:45 沼津に到着し夕食。手打ちラーメンで有名だという地元のラーメン屋「豚平」で、大盛の手打ちラーメンを注文。昼食は取らずに、水分とプロテインでごまかしていたので空腹感マックスである。夕食後はコンビニでデザートを買いホテルへ。

18:30 今晩のホテルは今月の出張で使った天然温泉つきのホテルと同じところを予約しておいた。そのときの温泉はサウナつき、ジャグジーなど豪華な内容で朝食バイキングも満足いくものだったが、ここの温泉は男女共用、時間で区切っている。着いたらすぐに温泉で汗を流したいのが人情だろうに、それもできずがっかり。とりあえず、部屋のシャワーでさっぱりとし、最大の難所・箱根の峠越えをした自分へのご褒美にマッサージを頼む。

本日の走行距離:105キロ 

   平均速度:13.2キロ 

   最高速度:58キロ 

走行時間:8時間 

消費カロリー:1500キロカロリー

 

 

 

 

 

 

 

 

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