香取神宮(かとりじんぐう)は、千葉県香取市香取にある神社である。式内社、下総国一宮で、旧社格は官幣大社。日本全国に約400社ある香取神社の総本社である。祭神は経津主大神
(伊波比主命)。創建は、紀元前643年と伝えられている。また、『常陸国風土記』によると神代の時代に神八井耳命の血を引く肥後国造の一族だった多氏が上総国に上陸、開拓を行いながら常陸国に勢力を伸ばし、氏神として建立されたのが現在の鹿島神宮で、香取神宮もこの際に出雲国の拓殖氏族によって農耕神として祀られたのが起源だとされている。なお、倭奴国王印が1世紀中頃、卑弥呼が3世紀前半の人物、倭の五王が5世紀の人物たち、ということを考えると、香取神宮の創建が紀元前7世紀であるとは考え難いという意見もある。平安時代に「神宮」の称号で呼ばれていたのは、延喜式神名帳によると伊勢神宮・鹿島神宮・香取神宮の三社だけであった。鹿島神宮・香取神宮ともども蝦夷に対する大和朝廷の前線基地であった。関東地方を中心として全国に分社の香取神社がある。
|