北条氏は比企氏、三浦氏、和田氏など、ライバルとなるおそれのある一族を次々と滅ぼし、13世紀中頃以降は元冦という大事件があったものの、政治体制は一応安定していた。13世紀後半には建長寺、円覚寺をはじめとする禅寺が建てられ、鎌倉大仏が造立され、鎌倉五山の成立や、日蓮が活躍するなど、仏教文化が大いに栄えた。 その後、元寇をきっかけに幕府財政は逼迫し、内管領の長崎氏の専横などで、地方では悪党が活動する。こうした中で後醍醐天皇は倒幕を企てる。元弘3年(1333年)、天皇の意を受けた新田義貞軍は鎌倉を陥落させ、北条高時ら一族家臣は菩提寺の東勝寺で自害し、鎌倉幕府は崩壊した。
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