筑波山(つくばさん)は、関東地方東部、つくば市(旧・筑波町)北端にある標高877mの山。西側に位置する男体山(標高871m)と東側に位置する女体山(標高877m)からなる。雅称は紫峰(しほう)。異称として、筑波嶺(つくばね)ともいう。美しい姿から富士山とも対比され、「西の富士、東の筑波」と並び称される。古くは万葉集にも詠まれた名山で、日本百名山、日本百景の一つに挙げられている。百名山のなかでは最も標高が低く、開聞岳(標高924m)とともに1000m未満の山。独立峰と誤解されがちだが、実際には八溝山地最南端の筑波山塊に位置している[1]。さらに山体の勾配が指数関数的なので火山と間違えられることがあるが、筑波山は厳密には火山ではなく、深成岩(花崗岩)が隆起して風雨で削られたため現在のような形になったとされる。なお、山頂部分は花崗岩ではなく斑れい岩からなる。また、山全体を見ると、石岡市、桜川市にもまたがっている。男体山及び女体山山頂には筑波山神社本殿があり、山腹に筑波山神社拝殿がある。古くからの信仰の場であり、常陸国風土記には筑波山の神が登場する。また、隣接して坂東三十三箇所25番札所の筑波山大御堂(中禅寺)もある。ガマの油売りの口上でも有名。2007年、日本の地質百選に選定された。
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