毛越寺(もうつうじ)は、岩手県西磐井郡平泉町にある天台宗の寺院。開山は慈覚大師円仁、現在、本尊は薬師如来、脇侍は日光菩薩・月光菩薩が安置されている。国の特別史跡、特別名勝に指定されている。2001年に世界遺産登録の前提となる暫定リストに記載され、2008年には「平泉-浄土思想を基調とする文化的景観」の一部としてユネスコ世界遺産委員会の審査を受ける。850年(嘉祥3年)、中尊寺と同年に円仁が創建。その後大火で焼失し、荒廃したが奥州藤原氏第2代藤原基衡が壮大な伽藍を建立、中世の歴史書吾妻鏡の記録によると、当時は中尊寺をしのぐ規模だったという。以後、鎌倉幕府にも保護されたが、1226年(嘉禄2年)の火災、さらには1573年(天正元年)に兵火にあい、土壇と礎石を残すだけとなる。現在の本堂は1989年(平成元年)に再建されている。また、浄土庭園は平安末の遺構として、毛越寺のシンボルとなっている。
表門は一関城の大手門を移築したものである。
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