伊賀市(いがし)は、三重県の北西部に位置する市である。京都・奈良や伊勢を結ぶ大和街道・伊賀街道・初瀬街道を有し、古来より都(飛鳥、奈良、京都など)に隣接する地域として、また、交通の要衝として、江戸時代には藤堂家の城下町や伊勢神宮への参宮者の宿場町として栄えてきており、地理的・歴史的背景から京・大和文化の影響を強く受けながらも独自の文化を醸成している。特に旧上野市にあたる市の中心部は歴史資産を早くから観光資源化することに成功したため、伊賀忍者の里、松尾芭蕉生誕の地として知られるようになり、俗に伊賀上野とも呼ばれる。昭和初期に再築された上野城や忍者屋敷、芭蕉翁生家、鍵屋の辻、だんじり会館などの観光名所を有する。また、市街地は戦災による破壊を免れ、小京都のひとつに数えられる。
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