富士山は、古文献では不二山もしくは不尽山[3]と表記される。また、『竹取物語』の最後の章では、かぐや姫から不老不死の薬を授けられた帝が、家臣に命じて不老不死の薬を駿河国にある天に一番近い日本で一番高い山の山頂で焼くという描写があるが、最後の記述は、「以来、その山のことを“ふしの山”(ふじの山)
と呼ぶようになった」(要旨)というものとなっている。これは日本最高峰の並ぶものの無い「不二」の山という意味とされる。その後、鎌倉時代以降に表記が転じて「富士」となった。これは「士が富む」として武士好みの表記であったという。「フジ」という長い山の斜面をあらわす倭語から転じて富士山と称されたという説もある。またこの説は有力視されている。なお英語では “Mount Fuji” または “Mt. Fuji”
と表記する。以前は「山」を訓読みし “Fujiyama” とすることもあったが近年では稀である。
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