全体として緩やかな山体であり、また、奥岳〜薬師岳にゴンドラがあるため、初心者でも比較的登りやすいとされる。主な登山口は、奥岳(二本松市)、塩沢温泉(二本松市)、野地温泉(福島市)、沼尻(猪苗代町)、石筵(郡山市)である。しかし、西に秋元湖があるせいか、天気の急変が多い。特に稜線付近は樹木がほとんど無く、雷雲がやってきた際、非常に危険である。加えて、悪天候時は、稜線付近に強風が吹き荒れるため、立ち入りは避けた方がよい。また、沼ノ平火口周辺では、有毒ガス噴出がある。1997年の沼ノ平における火山ガスによる死亡事故以降、沼ノ平コースとくろがね小屋〜鉄山コースは、通行禁止となった。
沼ノ平周辺の荒涼とした火山景観は見る者を圧倒させる。また、ガンコウラン、クロマメノキなどの高山植物を始めとし、ヤエハクサンシャクナゲ、サラサドウダン、レンゲツツジなどが咲き誇り、田中澄江著「花の百名山」に選ばれている。この火口を中心とする優れた火山景観と、高山植物達を保護するため、磐梯朝日国立公園に指定されている。また、岳温泉、奥岳温泉、塩沢温泉、野地温泉、横向温泉、沼尻温泉など、多くの温泉場が取り囲んでいる。冬は、あだたら高原、塩沢、箕輪の各スキー場が開設される。緩やかな山体から、山スキーのメッカとしても名高い。
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