庄内地方(しょうないちほう)とは、庄内平野を中心とした山形県の日本海沿岸部を指す。中心都市は、酒田市と鶴岡市。旧出羽国(東北地方日本海側)の沿岸南部に位置し、西を日本海に、東を朝日連峰に、北を鳥海山に、南を鼠ヶ関に挟まれた位置にある。庄内平野を取り囲む朝日連峰(出羽山地)が自然障壁となって、最上川による交流はあったものの、山形県内陸部とは独立した地域圏を形成して来た。ただし、出羽三山への参詣者は広域から集まっていた。現在では、交通の利便性の向上により、太平洋沿岸に当たる宮城県から余暇に訪れる者が増えている。太平洋側の夏は例年あまり暑くないため、暑い夏(フェーン現象)、浜辺での海水浴、そして海の見える温泉がそろった湯野浜温泉の人気が高い。当地は、古くから日本海沿岸地域や畿内との海運によって盛えて来た。沖積平野の灌漑技術の向上により、江戸時代以降は日本屈指の稲作地帯になった。
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