渋沢家の元書生、秘書で、渋沢栄一、渋沢敬三らに仕えた杉本行雄は、十和田観光電鉄を退職し、十和田開発株式会社を興した。十和田奥入瀬観光の拠点として、この地の観光開発を志し、ボーリングの結果、湧出量豊富な源泉を掘り当てた。
古牧温泉は、温泉リゾートの一典型として評価された。旅行新聞社の「行ってみたい観光地」10年連続1位に輝くなど、古牧グループの経営戦略は時流に乗った。しかし、経営拡大路線に転じて、バブル期の奥入瀬渓流温泉のホテル建設によって負債を抱え、経営努力にもかかわらず、2004年11月経営破綻。ゴールドマン・サックス主導で経営再建が行われることが決まった。 |